Webデザインのスキルを証明できる国家資格「ウェブデザイン技能検定」。
その中でも2級は、基礎レベルの3級から一歩進んだ“実務レベル”の力を求められる試験です。
この記事では、2級の難易度・合格率・試験内容・効果的な勉強方法を、実際に受験を考えている方にもわかりやすく解説します。
ウェブデザイン技能検定2級とは?
ウェブデザイン技能検定2級は、厚生労働省が認定する国家検定で、
「デザイン・コーディング・Web運用管理」などの知識と技術を証明できる資格です。
試験を実施しているのは、
特定非営利活動法人 インターネットスキル認定普及協会(ISPA)
Web業界では、就職や転職の際にスキルの裏付けとして評価されるケースも多く、
「独学で勉強してきたけど、客観的な証明がほしい」という方にも人気です。
難易度・合格率
ウェブデザイン技能検定2級の合格率は、
おおよそ30〜40%前後です。
これは3級(60〜70%)よりも難しく、「半分以上が落ちる」中級レベルの試験といえます。
ただし、学科と実技の両方に合格する必要があるため、片方だけ得意でも合格できない点が難易度を上げています。
合格ライン
- 学科試験:70点以上(100点満点)
- 実技試験:70点以上(100点満点)
どちらか一方でも70点未満だと不合格になります。
試験内容の概要
2級は「学科試験」と「実技試験」に分かれており、内容は以下の通りです。学科試験(10科目)
- HTML/CSSなどのWeb制作技術
- JavaScriptなどのスクリプト言語
- アクセシビリティやWeb標準
- 著作権や個人情報保護などの法務
- UI/UX設計やデザイン理論 など
形式はマークシート式で、過去問対策が効果的です。
実技試験
- 指定された条件に沿ってWebページを構築する課題形式
- HTML・CSSの実装力に加え、デザインやアクセシビリティへの理解が必要
- 制限時間内でどれだけ完成度を高められるかがカギ
難易度の実感値:3級との違い
| 比較項目 | 3級 | 2級 | 
|---|---|---|
| 対象者 | 初心者・学生 | 実務経験者・中級者 | 
| 出題内容 | HTML/CSSの基礎中心 | デザイン+実務的コーディング | 
| 合格率 | 約60〜70% | 約30〜40% | 
| 必要スキル | タグを理解できるレベル | サイト全体を構築できるレベル | 
「知識+実践力」の両方を問われるため、独学だけでは時間がかかる傾向があります。
試験対策のポイント
学科試験対策
- 過去問を中心に3年分を繰り返す 出題傾向が似ているため、繰り返すことで効率的に知識を定着できます。
- 法律・デザイン理論も軽視しない 技術以外の分野(知的財産権やUI/UX)も出題されるので要チェック。
- 勉強時間の目安 1日1時間 × 1ヶ月 = 約30時間が目安。
実技試験対策
- 過去問+時間計測で模擬練習 制限時間を意識して作業スピードを上げることが重要。
- コードの正確性を重視 文法エラーがあると大きく減点されます。
- CSSレイアウト・画像配置・リンク処理など、基本操作を完璧に。
過去問の活用方法
試験対策の基本は、やはり「過去問」です。
出題形式や傾向がほとんど変わらないため、最も効率的な学習方法といえます。

①ウェブデザイン技能検定(公式サイト)
(引用:ウェブデザイン技能検定)
『ウェブデザイン技能検定』公式サイトでも過去問が公表されています。
1級~3級の過去3回分の過去問を確認でき、学科は解答も付いています。
実技は解答がないため、あくまで問題の確認と練習用に活用してみてください。

②FOM出版
(引用:FOM出版)
『FOM出版』は教材販売の実績が豊富で、公式サイトでは平成25年度第4回の2級・3級の過去問を公開しています。
解説だけでなく、実技試験で使用する素材データまでダウンロードできるのが大きな魅力です。
なお、現在FOM出版による『ウェブデザイン技能検定2級』教材は販売終息となっており
現在確認できるのは平成25年度第4回分のみです。
③Webデザイン技能検定 合格必勝マニュアル(筆記試験編)


(引用:Webデザイン技能検定 合格必勝マニュアル(筆記試験編))
2級・3級の筆記試験の過去問が掲載されています。
ブログ形式のため少し探しづらいですが、カテゴリーから「Webデザイン技能検定二級」または「三級」を選ぶと見つけやすいです。
④FukuokaMiyako PC School

(引用:FukuokaMiyako PC School)
3級の学科・実技の過去問を動画で解説していたサイトです。
現在は過去問の解説コンテンツは終了していますが、Webデザインの基礎から実践まで幅広く解説しており、学習サイトとしてもおすすめです。初めて受験する方は、動画を通して試験の流れや雰囲気を掴むのに最適です。
これら4つのサイトを組み合わせて活用すれば、無料で過去問・解説・実技素材のすべてを網羅できます。
実技問題には解答例がないため、自分なりの完成形を考える練習として使うのがおすすめ。
「本番形式で時間を測って解く → 結果を自己採点する」というサイクルを2〜3回繰り返すだけで、
試験本番での対応力がぐっと上がります。
ネット情報だけでなく、教材を組み合わせて学ぼう
インターネット上の情報は便利ですが、すべての問題に詳しい解説があるわけではありません。
理解を深めるためには、公式テキストや動画教材など複数の学習手段を組み合わせるのがおすすめです。
特にウェブデザイン技能検定は、HTML・CSSのほか、PhotoshopやJavaScript、PHPなど幅広い知識が問われます。
『Progate』や『ドットインストール』などのオンライン学習サービスを活用して、実際に手を動かしながら苦手分野を克服しましょう。

Progate


ドットインストール

受験料を無駄にしないためにも、勉強への投資を惜しまない姿勢が大切です。
独学が不安ならスクールを活用しよう
実技試験では、実際にサイトを作るスキルが必要です。
HTML・CSSを独学で学ぶのが難しいと感じたら、スクールの併用もおすすめです。
おすすめのオンラインスクール
- ユーキャン:基礎から資格対策まで網羅
- デジハリ・オンライン:現場スキル+資格取得両立
- ヒューマンアカデミー:通学・通信どちらもOK
無料体験や資料請求で比較して、自分に合う学習スタイルを選びましょう。
まとめ
ウェブデザイン技能検定2級は、
「知識+実技+時間管理」 の3つをバランスよく鍛えることで合格が近づきます。
- 合格率:30〜40%
- 対策:過去問を中心に実践練習
- ポイント:時間配分と正確性を意識する
資格としての知名度も高く、
Web制作の実務経験を証明できる国家資格として長く役立ちます。


 
			 
    
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